耐力面材と筋交いの違いとは?わかりやすく解説!

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目次
  1. 耐力壁とは
  2. 面材耐力壁の特徴
    1. 耐力面材とは
    2. 耐力面材の種類
    3. 面材耐力壁のメリット
  3. 筋交い耐力壁の特徴
    1. 筋交いとは
    2. 筋交いの種類
    3. 筋交い耐力壁のメリット
  4. 面材耐力壁と筋交い耐力壁との構造的な違い
  5. 面材耐力壁と筋交い耐力壁とを選ぶ基準
  6. 耐力面材の種類を選ぶ基準
  7. おすすめの耐力面材
  8. まとめ

1.耐力壁とは

木造住宅を支える耐力壁。耐力壁とは、建物にかかる水平力(地震力や風圧)に抵抗して、建物全体の変形や倒壊を防ぐ壁のことです。柱、桁や梁だけでは対応できない外力を受け止める役割を果たし、住宅を地震や台風から守る重要な構造部材です。

代表的な耐力壁には、耐力面材を用いた面材耐力壁と、筋交いを用いた筋交い耐力壁があります。ここでは、それぞれの構造や特徴、また、選び方について解説します。

2.面材耐力壁の特徴

面材耐力壁は、面で支える構造で地震や風による力を広範囲で受け止め分散することができる特徴があります。また、耐力面材の種類が豊富で、目的によって選ぶことができます。

◎耐力面材とは

・構造用MDFのような高い強度を有する大きな板のこと
柱や桁といった軸材に決められた方法で張り付けて使う
建物が受けた外力を、耐力面材が分散して軸材に伝達することで倒壊を防ぐ

◎耐力面材の種類

・木質ボード系(構造用MDF、構造用パーティクルボード)
・構造用合板
・無機質系(強化せっこうボード、セメント板)

◎面材耐力壁のメリット

・施工が単純でミスが少ない、施工品質のばらつきが小さい
・壁倍率のバリエーションが多い
・気密性、断熱性を高めやすい
・断熱材を施工しやすい、断熱欠損や熱橋が少ない

3.筋交い耐力壁の特徴

木材や金属材などをたすき掛け(斜め)に配置する「筋交い」によるシンプルな構造で、
古くから日本の木造建築で使われています。引張側と圧縮側とで強度が異なります。

◎筋交いとは

・柱と柱の間にたすき掛けに固定する木材や金属材のこと
・「X」や「V」の字に配置して使う
・建物が受けた外力を、筋交いが軸材を突っ張る(引っ張る)ことで倒壊を防ぐ

◎筋交いの種類

・片筋交い(1本だけ入れる)
・両筋交い(X型に2本入れる)
・木製(製材、積層材)
・金属製

◎筋交い耐力壁のメリット

・壁を薄く作ることができる
・配線工事が平易に行える
・必要とする材料が少なく、価格が安い

4.面材耐力壁と筋交い耐力壁との構造的な違い

面材耐力壁、筋交い耐力壁とでは外力の伝達方法が異なります。面材耐力壁は外力を耐力面材が受け止めて分散して軸材に伝えます。筋交い耐力壁は外力の方向によって受け止め方が異なります。木製の片筋交いの場合、引張と圧縮とで負担できる力も異なるため、その分、軸材へ負担が掛かりやすい仕組みとなっています。

5.面材耐力壁と筋交い耐力壁とを選ぶ基準

耐力壁の選定に当たっては、以下のような検討ポイントがあります。

【面材耐力壁が優位】
・耐震性の要求度(耐震等級、建築物の階数、等)
・断熱性、省エネ、気密性の要求度(省エネ等級、断熱等級)
・開口部の配置、吹き抜けなど設計の自由度
・工場でのパネル化による現場省施工を図りたい場合

【筋交い耐力壁が優位】
・材料コスト
・室内の壁を薄くし、居住空間を広く取りたい場合

6.耐力面材の種類を選ぶ基準

耐力面材は種類が豊富にあり、選定に当たってのポイントは次のようなものがあります。
・耐震等級の設定、高耐力を必要とするかどうか
・高断熱住宅を目指す場合、断熱材との相性や結露の発生はどうか
・工場パネル化にあたりハンドリング性はどうか

7.おすすめの耐力面材

ホクシンがおすすめする耐力面材「構造用スターウッド」は、以下の特徴を備えています。
・釘の間隔を替えることで、高倍率から標準倍率まで壁倍率を使い分けることができる
・面内せん断力が高く、剛性に優れ、木質材特有の粘りがある
・木造軸組工法・2×4工法の両工法に対応する
・最大の特徴である高い透湿性により壁内結露を予防し、軸材を長持ちする

構造用スターウッド製品はこちら
https://www.hokushinmdf.jp/mdf/structure-starwood.html

8.まとめ

耐力面材や筋交いは、住宅を支える耐力壁の最も重要な構造部材の一つです。設計の意図や経済性、現場の条件に合わせて、最適な方法を選ぶことが、長く安心して暮らせる住まいづくりにつながります。
ぜひ、ホクシンの高性能耐力面材「構造用スターウッド」を、次回の建築にご活用ください!

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