厚さ9mmの合板に厚さ2.7mmのMDFを貼り合わせた台板に、シートや突板といった化粧材を貼りつけた複合材が、住宅用のフローリングとして使われています。表面硬度の高いMDFがフローリングの表層を担うことで、歩行面のへこみや乾燥収縮による突板のクラック発生を抑制します。また、近年は針葉樹合板が多く用いられるようになり、節などの欠点を隠す役割もMDFは果たしています。他にも、厚さ5.5mmのMDFに化粧材を貼った直貼フローリングや、厚さ9mmのMDFを下地材としてクッションフロアシートを直接貼るなど、さまざまな床面に使われるケースが増えています。
合板複合フロア用:スターウッドTFB 厚さ2.7mm Mタイプ
MDF単体フロア用:スターウッドTFB 厚さ5.5mm Mタイプ
クッションフロア下地用:スターウッドTFB 厚さ9mm Mタイプ
住宅用ドアには10万回開閉など厳しい試験が課されており、ドア枠にはそれに耐える強度が要求されます。MDFはネジの引き抜き試験がJISによって規定、管理されています。また節などの欠点がないため品質が安定しており安心して強度設計ができます。ドア枠用MDFの加工には主にラッピング方式とVカット方式があります。前者はドア枠と同じ厚さのMDFに化粧シートを巻き込む方法です。同じ形状のドア枠材を大量に生産するのに適しています。後者は予め化粧シートを貼り、 裏面にV形状の溝を施した厚さ4mmのMDFを用い、厚さ16mmの合板やLVL(平行合板)を巻き込む方法です。合板の端材を活用することができ、また少量多品種のドア枠生産に適しています。
住宅用窓枠にもMDFが使われます。MDFの加工はドア枠と同様に主にラッピング方式、Vカット方式です。MDFにドア枠のような高いネジ保持力を要求されない一方で、万が一の水濡れの際に化粧シートの剝がれやMDFの膨れの起こらないこと、また日射による物性的な劣化の小さいことが要求されます。ラッピング方式の基材にLVSを用いることもできます。LVSとは厚さ4mm等のMDFで合板を挟んだ複合材のことを言います。
ドア枠ラッピング仕様:スターウッド 厚さ24mm Uタイプ
ドア枠Vカット仕様:スターウッドTFB 厚さ4mm Uタイプ
窓枠ラッピング仕様:スターウッド 厚さ19.6mm Mタイプ
窓枠Vカット仕様:スターウッドTFB 厚さ4mm Mタイプ
LVS表面材:スターウッドTFB 厚さ4mm Uタイプ
ケーシング(ドア枠装飾部材):スターウッド 厚さ36mm Uタイプ ※厚さ18mmを2枚貼り合わせ
MDFは化粧材を全面に施してキッチンや洗面化粧台の扉の芯材としても使われます。MDFは細かい木質繊維で構成されているため表裏面や木口面が緻密ですので、切削や面取り(モールディング)加工においてバリの発生が比較的少なく、化粧材をむらなくきれいに貼り上げることができます。鏡面レベルの仕上がり精度や、扉の先端のぶら下がり負荷に対しヒンジ(丁番)保持性能、万一の水掛かりに備えた一定の耐水性能など、全てにおいて高いクオリティーの要求される用途の一つと言えます。
カウンターテーブルの天板(トップ)にもMDFが使われます。キッチン扉と同様にMDFの切削加工性の優れることに加え、表面が硬く打痕に強いため本用途に適しています。MDF表面および木口面をメラミン化粧板で被覆します。MDF表面と曲面を取った木口面を一枚ものの化粧板を巻き込んで熱圧するポストフォームという特殊な加工です。化粧材の継ぎ目がないため仕上がりが美しく、防水性も高まります。
扉:スターウッド 厚さ15mm Uタイプ
カウンタートップ:スターウッド 厚さ27mm Mタイプ
MDFが素材のまま使われます。MDFには、木うら木おもてがない、反り・狂いの生じにくい、厚さ精度が高い、等の特徴があり、胴縁として施工する際に向きを気にする必要がなく、総合的に外装材の施工品質を高めることができます。ネジ保持力のばらつきが小さく、安定した強度を見込めることもMDFのメリットです。
スターウッド 厚さ15mm、18mm Mタイプ ※防腐防蟻仕様はオプションになります
MDFはトラックの架装の一部、荷台後部の扉の芯材として使われています。亜鉛メッキ処理を施したガルバリウム鋼板をMDFに接着した複合面材をフレームに固定します。MDFは表面が平滑で硬く、また大きく反ったりねじれることがないため本用途に適しています。
スターウッド 厚さ12mm、15mm、18mm Mタイプ
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