国土交通省補助事業の3年目に取り組んでいます
令和4年度から取り組んでいる国土交通省の補助事業「住宅生産技術イノベーション促進事業」について今年も引き続き交付申請し、無事4月24日付で今年度の交付決定通知を受けました。3年間の計画でスタートした補助事業の活動も、いよいよ今年3年目の最終年度を迎え、目指すゴールである「実用化」に向けてラストスパートです。
「住宅生産技術イノベーション促進事業」について
「住宅建築の生産性向上」が目的
国土交通省住宅局住宅生産課が推進するこの補助事業は「住宅建築分野における生産性向上に向けて、住宅・建築物の設計・施工・維持管理等に係る生産性向上に資する新技術・サービスの開発・実証等の取組について、優れた提案を応募した者に対し、開発等に要する費用の一部を補助する」というものです。
いわゆる2024年問題で、建築現場における人手不足問題がメディアでも取りざたされていますが、ホクシンとしてもこの問題に「炭素固定」の観点を加え、MDFをより高密度化するアプローチを選択、全く新たな素材「積層MDF」の開発と実証に取り組むことにしました。
活動トピックと今後について
昨年は壁倍率=7相当の超高耐力壁の可能性を確認しました
昨年度の成果として、高密度な厚さ4.5mmの板を2枚、接着剤で貼り合わせた9mmの積層MDFと特注ねじとの組み合わせにより、壁倍率7相当の高い壁倍率が実現可能であることを実証しました。しかも、非常に少ないねじの本数(※下記参照)でこれを実現しており、大幅な施工時間短縮=生産性向上が期待できる結果を得ました。
※通常の構造用MDFを用いた告示仕様のくぎ本数との単純な本数比較で約7割削減。
早期の実用化を目指しています
MDFは日本産業規格 JIS A 5905「繊維板」で規定されるJIS規格製品ですが、これを貼り合わせた「積層MDF」の規格は存在しません。全く新たな材料ですので、市場投入までには超えなければならない多くのハードルがあります。上記の結果は、積層MDFの一側面にすぎません。ホクシンは、積層MDFが持つ潜在価値を多面的に掘り起こしつつ、補助事業最終年度の取組として、早期の実用化を目指して注力していきます。
今後も取組成果を発信していきますので、どうぞご注目ください。
この件に関するお問い合わせは・・・
技術開発部 072-438-5475(直通)
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