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【最新】2025年建築基準法の施行について|MDFとの関係も

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【最新】2025年建築基準法の施行について|MDFとの関係も

断熱等級改正の背景

2050年カーボンニュートラルを実現するべく、政府は住宅・建築物の省エネ対策を強力に進めるための「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」を2022年6月17日に公布しました。これによって、2025年にはほぼ全ての建築物の新省エネ基準の適合が義務化されます。

それに先行して、住宅性能表示制度における断熱性能を規定する「断熱等級」について、これまで最大4としていた基準に対し、5以上の上位基準が新設され2022年10月に施行が始まりました。2025年からは新築住宅には等級4以上の適合が義務化されます。なお、等級3以下では住宅ローン「フラット35」の融資を受けることができません。

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引用:国土交通省ホームページ https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/r4kaisei_shoenehou_kijunhou.html

建築基準法の改正

断熱性能は外皮平均熱貫流率(UA)等で評価されます。断熱材の性能や厚さ、サッシの断熱性を高めることで、より高い断熱等級を実現します。また、太陽光発電パネルの設置などで住宅全体が重量化する傾向があり、同時に耐震性を高める必要があります。

このことから、省エネ化等に伴って重量化している建築物の安全性の確保のため、必要な壁量等の構造安全性の基準の整備を目的として、建築基準法が改正される予定です。

2023年12月11日に国土交通省から必要壁量基準の見直し(案)が示されました。そこでは、階数2以下、延べ面積300m2以下、高さ16m以下(従来は13m以下)の構造計算する場合を除く全ての木造建築物(木造軸組構法、枠組壁工法)が対象となります。


その中で、耐力面材に関係する施策としては、壁倍率の上限の7倍(従来は5倍)への引き上げ、準耐力壁・垂れ壁・腰壁の存在壁量への算入方法や基準が示されました。なお、構造用MDFの準耐力壁における基準倍率は2.5倍と例示されました。

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引用:国土交通省ホームページ「木造建築物における省エネ化等による建築物の重量化に対応するための 必要な壁量等の基準の見直し(案)等の概要(令和5年12月版)に関する補足資料」 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_tk_000166.html


その他にも、階高が3.2mを超える場合の計算についても示されています。具体的には、筋交い耐力壁の壁倍率には1以下の係数を乗じること、柱頭・柱脚の接合をN値計算法で検定すること、が示されています。

 
パリ協定に端を発し、2050年のカーボンニュートラル達成を目標として温室効果ガスを削減する活動が各国で進んでいます。我が国の場合、エネルギー消費の3割を建築が占めています。建築物の省エネ推進、断熱性強化、耐震性強化と建築業界は変化を余儀なくされています。

 

構造用MDFと筋交いとの違い

構造用MDFは特殊な金物を使わずに大壁で4.3倍、真壁で4.0倍といった高い壁倍率での構造設計ができます。
>>より詳しく壁倍率を知りたい方はこちら

透湿抵抗が木質系面材の中では小さく、湿気を通しやすいという特徴を備えた耐力面材です。

伝統的な耐力壁である筋交いでも、たすき掛けによる高倍率計算は可能です。しかしながら筋交いは構造材にも関わらず、たすき掛けの組合せによっては一方の筋交いに欠損の生じることがあります。また、一般的に断熱材に比べると筋交い=木材、は熱の伝わりやすい性質があるため、窓など他の外周部を構成する部材の断熱性を高めて建物全体の断熱性を維持する必要が生じます。繊維系断熱材を筋交いと柱との間に充填して使う場合には、その形状の複雑さから、職人の技量によっては隙間が発生、断熱欠損の生じることがあり、品質の管理が非常に難しくなります。充填の手間の多さは職人の負担になります。人手不足は建築業界の抱える大きな課題です。


筋交い耐力壁の場合、壁体内に湿気がこもりにくいという利点があります。面材耐力壁の場合は室内から流入する湿気は、流れを遮られ壁体内にこもりがちになります。湿気はカビの発生を促しますので入居者の健康への影響が考えられます。木材腐朽菌が繁殖すれば、構造体である柱や梁を腐らせる原因にもなり大変危険です。


湿気は窓と壁、室内のコンセントボックスと壁など、僅かな隙間からも侵入します。また、木造住宅の主要構造体である木材は経年で寸法変化しますので、それによっても隙間が生じ、湿気の壁内流入は避けて通れない現象です。


ここで構造用MDFの出番です。構造用MDF は高倍率仕様の施工ができるだけでなく、透湿率が高いため、面材耐力壁の長所である気密性の高さを維持しつつ、本体を通して壁体内の湿気を通気層(戸外)に排出することができます。透湿性の高さは一般的な耐力面材である構造用合板のおよそ6倍から10倍です。従いまして、高倍率・高透湿を一般的な施工手法で実現できる構造用MDFは、これからの住宅の当たり前の品質となる高耐震・高断熱を実現するのに適した耐力面材です。

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まとめ

 ・2025年に新省エネ基準の適合が義務化

 ・建築物の重量化に伴う構造安全性確保による必要壁量の増加

 ・構造用MDFは高断熱住宅との親和性が高い耐力面材

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